なぜ歯周病は危険なのか
2017年03月19日
誰もが一度は耳にしたことがある歯周病という言葉ですが、自分は違う、なっていないと思っている人が意外に多くいます。しかし歯周病は成人の約8割がかかっているともいわれるくらい、私たちと密接な関係です。歯周病はサイレントキラーといわれるくらい、自覚症状がないのが特徴です。歯医者に行ってレントゲンをとって初めて自分が歯周病とわかることも珍しくなく、気づいた時には症状が悪化しており深刻な状態になっているケースもあるのです。それではなぜ歯周病が危険なのかというと、歯周病の原因となる菌が口の中だけではなく、体全体に広がるからです。口内の毛細血管から体内の大きな血管に菌が移り、全身に菌が運ばれることになります。つまり心臓や肺などにも菌が回るのです。その結果、肺炎になる可能性もあるし、心臓内でトラブルを起こすと命の危険性もあります。あるデータでは、感染性心内膜炎という病気にかかっている人は、歯周病の患者のほうが発症率が2倍近く高いとされています。また歯周病と糖尿病は密接な関係にあります。血液を通して菌が全身に回るため、私たちが想像しているよりも歯周病は危険と隣り合わせの病気です。私たちは体内の健康に関しては人間ドッグを受けるなどして常に注意していますが、歯の健康に関しては無頓着になりがちです。歯医者に定期検診に行けば歯周病になったとしても早期発見、早期治療を行うことができます。健康でいたいのなら、歯医者で口内のチェックも欠かすことができません。